イヌサフランと行者にんにくの見分け方は難しいの?自生する場所や毒性について

最近、行者にんにくと間違えてイヌサフランを食べてしまい死亡、重体というニュースを聞いたことがありますか?

時折このようなニュースがあるようですが、本当に間違えるほどそんなに似ているのでしょうか?

食べていて途中で気づかないのでしょうか?

イヌサフランの毒性はそんなに強いものなのでしょうか?

 実は、行者にんにくとイヌサフランはそっくり

しかし、素人でも判断は出来ます!

そして猛毒です!

今回はイヌサフランの見分け方や自生する場所、毒性についてご紹介しますね!


イヌサフランと行者にんにくの見分け方、実は簡単だった

見分け方のコツは「臭いを嗅ぐこと」です!

行者にんにくとイヌサフランはよく似ていますが、行者にんにくは葉をもむとにんにく様の強い臭いがあるので、臭いを嗅げばすぐにわかります。

また、根際が赤い網目状の繊維に覆われています。

一方、イヌサフランの芽には、臭いはありません

それぞれ自生する地域は?行者にんにくは家の庭に生える?

行者にんにく

北海道、本州中部以北の林下に生える多年草です。

7月頃、葉の間から花茎を出し、茎の頂上に白い小さな花を多数付けます。

自生地では山菜として食用にされ、名前も深山で修行中の「行者」が食用にすることに由来するそうです。

家の庭ではなく山に生えるので、山菜取りに行った方がイヌサフランと間違えて持ち帰り食べてしまうことがあるそうです。

また、家の庭に自然と生えるものではありませんが、栽培をすることは出来るそうです。

 

イヌサフラン

イヌサフランはヨーロッパや北アフリカ原産の多年草で、9月頃、地中から長い花筒を出してピンクの花を咲かせます。

花が美しく、コルチカムの名で観賞用に栽培されることがあります。

耐寒性が強く、何年も植えたままで開花すします。

また、球根の内部は白く、ジャガイモと間違えて食べて中毒症状を起こした事例があります。

植物全体、特に球根(鱗茎)や種子に、アルカロイドのコルヒチンを含有しており、誤食すると嘔吐、下痢、呼吸麻痺などの中毒症状が起きます。

薬用としては、コルヒチン(痛風の鑑別薬)の製造原料となります。

 

食べてて気づかないの?イヌサフランの味は?!

 症例をいくつかご紹介します。

引用元:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000058791.html

厚生労働省様

(症例1)

2013 年 6 月 3 日、石川県白山市内で女性( 71 )が自宅横の畑でイヌサフランを採取し、ジャガイモと似ていることから食用にできると思い、球 根をスライスして、茹でて食べたところ、嘔吐の症状が出た。近所の知人女性( 77 )も一切れ食べて軽症となった。

 

(症例2)

2015年6月21日、北海道札幌市内で男性が家庭菜園で採取したイヌサフランの球根を茹でて食べたところ、下痢、嘔吐及び多臓器不全等の症状を呈し、その後死亡した。

 

(症例3)

2015年9月22日、山形県山形市内で女性が自宅の庭に生えていたイヌサフランの地上部をもぎ取り、そのままの状態で食べた後、下痢、嘔気、嘔吐の症状を呈し、その後死亡した。

 

 症例によると食べている時は気が付かないようですので、味はジャガイモなどのイモ類に似ているのだと推測できます。

食べた量にもよりますが、一切れ食べただけでも症状が出るようです。

イヌサフランの毒性や致死量はどのくらい?

イヌサランの中毒症状は嘔吐、下痢、皮膚の知覚減退、呼吸困難です。

重症の場合は死亡することもあります。

ヒトの最小致死量は体重50 kgの場合,コルヒチンとして4.3 mg程度です。

まとめ

今回はイヌサランの見分け方や自生する場所、毒性についてご紹介しました。

イヌサランの葉は開花後に出るため、春に行者ニンニクやギボウシなどの山菜との誤食が起こる場合があります。

先ずは臭いを嗅いでチェックをし、それでも判断に迷った場合は最寄りの行政機関の担当部署に問い合わせをし、確認をしてから食べるようにして下さい。

また、観賞用の花壇と家庭菜園とは別に作り、一緒に植えないようにすることも大切です。

さらに、にんにくやタマネギ、ジャガイモとの誤食も多いので、球根が出回る秋にも起こる件数が増える場合があります。

球根は、子供や認知障害のある人の手の届くところや、台所には置かないようにしましょう。

ご自身でしっかりと対策をして美味しい行者にんにくを楽しみましょう!

筆者のオススメは行者にんにくの天ぷらと行者にんにくの肉みそ和えです!