大晦日の夕食。
一年に最後の食事ということで、なんだか特別感のあるものですよね。
年越しと言えば、家庭ごとに、何を食べるかは様々。
筆者の実家では、しゃぶしゃぶをして、年越しそばを食べるのが恒例です。
一般的には何を食べられているのでしょう?
また、実は本来、おせち料理を食べるのが習わしだとか…?
そこで、年越しそば事情なども含めて、大みそかの『年越し○○』を調査してみました!
大晦日は本来何を食べるべきなの?
「大晦日」は月の終わりの30日=「晦日」の中で一年の締めくくりを祝う日、ということはご存知でしょうか。
旧暦では、月の満ち欠けで暦が決まっていて、新月を1日とし、月が隠れる「晦」の頃がおおよそ30日であったことから、30日を晦日と呼ぶように。
今でも30歳を“みそじ“と言いますよね、これは「晦日」の名残なのです。
さて、余談はさておき、一年の締めくくりの大晦日、何を食べるのが本来の習わしなのでしょうか。
実は、おせち料理なのです。
現代では、多くの地域で、元旦に食べられるおせち料理。
かつては、大晦日から元旦にかけての『年越し』に食べるものだったのです。
現代でも北海道の一部地域では大晦日に食べているそうです。
それが、江戸時代ごろから、江戸(東京)を中心に、正月に食べられるようになっていったのです。
同時に、大晦日の「年越しそば」も習慣化されていきました。
なぜ、風習が変化したのかは、おせち料理が「家族で楽しむもの」から、「正月に来たお客さんをもてなすための料理」へと変わったことにあります。
そして、年越しそばは、細く長い見た目から、長寿や健康の願いを込められた料理として広く知れ渡ったのです。
また、そばの切れやすさからは、「一年の災厄を断ち切る」という意味もあるそうですよ。
元々はおせち料理で豪華に過ごすのが習わしだったとは、驚きですね。
みんなの献立が気になる!
さて、気になるのは、多様化する現代の大晦日のお料理。
一年の締めくくりで家族が揃うからと、豪華に料理を用意する家庭も多いのではないでしょうか。
年越しに向けて、コンビニやスーパーでも、通販で年越し料理を頼めるようにもなっていますしね。
そこで、世間の皆さんの年越し料理の人気ものを調べてみました!
- 鍋(水炊き・鴨鍋・カニ鍋・しゃぶしゃぶ)
- すき焼き
- 寿司・刺身
- てんぷら
- 鶏の唐揚げ
鍋やすき焼きは食卓を囲んで、みんなで作りながら食べられるので、大晦日のイベント的にはアツいですよね~
お寿司や刺身は、ザ☆贅沢料理、といった感じで、作る手間が省けておいしい物、ということで選ばれますね。
てんぷらや鶏のから揚げは、家庭の味でも特別感があって楽しめますし、手軽にスーパーなどでも手に入るので、食卓を豪華にするにはもってこいですね。
また、現代社会では、24時間営業のファミレスなどで年越しを過ごす、というご家庭もあるそう。
食べるものも、過ごし方も、多様化しているのですね。
年越しそばを食べる時間は?みんなのそばは何そば??
さて、年越しそば、これは多くの家庭で年越しに食べられるものですね。
時間帯はどうなのでしょう??
私自身、自分の実家と伴侶の実家で違いがあったので、初めての年越しは驚きでした…
私の実家はしゃぶしゃぶを17時に頂いたのちに、21時くらいに蕎麦を食べていたのです。
それが、伴侶の実家では、夕飯時ではなく、昼食時に蕎麦を食べるという!!
たしかに、ご病気があったり、年齢を重ねると、夜中の飲食はなかなか体にこたえるものですよね。
そうした体への配慮で、昼食に蕎麦、らしいのです。
そこを気にしないで90歳すぎの高齢者も含めたいい大人たちで、夜中に蕎麦を食べる我が家…
常識は家庭ごとに違う、ということですね。
そもそも、年越しそばを食べるのに、大晦日に食べるならいつでもよい、ということだそうです。
そして、お蕎麦の種類ですが、こちらは地域ごとに異なるようです。
◆北海道や京都では、「にしん蕎麦」
かけそばの上に、味をしみこませた「にしんの甘露煮」をのせたお蕎麦です。
◆福井県では「越前そば」
冷たいお蕎麦を頂くのが風習だそうです。
◆長野県では「戸隠そば」
有名なおいしいお蕎麦ですね、お取り寄せする方も多くいます。
◆島根県では「出雲そば」
普通のお蕎麦より、黒い色の強さが特徴のお蕎麦で、うまみ成分が豊富だそうですよ。
このように、お蕎麦を食べる地域もありますが、お蕎麦以外を食べる地域もあります。
◆福島県では、「ざくざく煮」
根菜類を一口大に切り、煮干しなどのだしと醤油で味を整えた煮物です。
福島県の会津地方では、元旦に蕎麦を食べる風習があるためですね。
◆栃木県では「にゅうめん」
具だくさんのみそ汁にそうめんを入れて、煮込んだ料理です。
◆香川県では「年越しうどん」
さすが“うどん県”ですね。
『年越しそば』と言っても、各家庭、各地域で、その内容や食べるタイミングが異なることがわかりますね~
おわりに
年越しに何を食べるのか、や、“年越しそば”の食べるタイミングから種類まで、多種多様な日本の社会を垣間見えたかと思います。
我が家のスタイルが、世間一般の常識、と思っていると、思わぬところでギャップを感じることとなるでしょう。
もし、ギャップにぶつかった場合、寛容に受け止め、郷に入っては郷に従え、精神で年越しイベントを楽しんでみるのはいかがでしょうか。